ーー大学生でプロマジシャン。
昼間は大学に通いながらも夜にはマジシャンとしてお客さんを沸かす。普通の大学生とは違う生活、経歴を持ち活躍している丸山さんに今回は”若者の新しい形。学生プロマジシャン”についてインタビュー。
目次
普通の大学生が
プロマジシャンに
なろうと思った理由。
ーー初めに、今まで何をされていたんですか?
昔から、サッカーばっかりやっていた人生でした。
昔、将来の夢はサッカー選手だったんですけど高校の時に現実問題として厳しいなって気が付きました。
今は普通に心理学科に通う3年生です。
ーー心理学科ということはもちろんプロマジシャンとしての意識からですか?
その頃はマジックは趣味だったので少しでも興味あるものが学びたいって単純な気持ちですね。プロだからって理由じゃなく軽いものですよ。
マジックを始めた理由も高校の時、友達と誰でもできるようなマジックをしたのが楽しかったからです。次は何を見せようって調べたりしているうちに趣味になりました。人を楽しませるのが好きだったんだと思います。
高校2年生からなのでマジシャン歴で言ったら5年ですね。
バイトとは違う。
マジシャン流の働き方と稼ぎ方
ーー今の収入ってマジシャンの収入とアルバイトなどをされているんですか?
今は完全にマジシャンのみで生計を立てています。
昔はアルバイトもしていましたが今ではマジシャンのみで生活していけるようになりました。
ーーマジシャンになってからはどのような頻度で活動されているんですか?
大体、月に10日から多くても15日程度ですね。19時くらいから終電くらいまでで活動していることが多いです。それでも普通にバイトしているより稼げているのが現実ですね。マジックをさせていただいてるお店も盛り上がり僕らも場所を提供してもらってお互い”WIN-WIN”です。
年末などのシーズンによっては”60万円”稼いだこともあります。
ーー今の大学生はバイトで稼いでる人がほとんどだと思うんですがバイト以外で稼ぐこととの違いは何ですか?
まず最大の違いは時給で考えない働き方をしていることです。
時給1000円で働いていたときはいかにさぼるか、どうやったら楽ができるかしか考えてませんでした。多くの方もそうじゃないのかなって思います。
逆にマジシャンになったことでいろんなことを考えるようになりました。いかに単価を上げるかという意識が働いて、さらには単価を上げるためにはお客さんを喜ばせないといけない。じゃあどう喜ばせるかって物事の本質的なアプローチの思考になります。
この考え方、思考のプロセスが一番バイトで稼ぐこととの違いかなって思います。
あとはある程度安定してくれば時間もできるようになります。
シフトは自分次第って理想ですよね。
自己成長もバイトとはケタ違い。
マジシャンで得ることのできるもの。
ーーマジシャンになって成長したなって感じる点は何ですか?
まず、僕が行っているのはテーブルホッピングっていう形態のマジックです。これはこちらからお客さんにアプローチをしてマジックをするというものです。一種の営業職に似ていると思います。
一回お店であった人に一回で終わらずに忘年会や新年会に席に呼んでいただけるような”営業力”
マジックの技術だけではなくどう楽しむ時間を過ごしてもらうかトークなどの”コミュニケーション力”
お客さんのタイプやお店の雰囲気によって、いろんな環境に適応するように考えなければならないです。マジシャンという職業柄、嫌でも機会は多いのでこの二つの能力は格段に上がります。
”楽しませる”これを突き詰めたから
身についた処世術
ーーここまでの話を聞くと良いことしかない印象ですがデメリットや辛いことなどは当然あると思います。学生がやるうえで苦労することはありますか?
もちろん良いことだけあるわけではありません。普通では考えなくていいことなども考えなくてはいけません。一番は精神的に疲れることですかね。
マジックを邪魔してくるお客さん、反応の悪いお客さん。このようなお客さんから守ってくれる人は現場にはいません。どれだけ自分が対応できるかにかかっています。
ーー確かに。将来仕事をする上では避けては通ることのできないものだと思います。今のうちに経験を積んでいると考えれば逆にメリットかもしれませんね。
ちなみにほんとにひどいお客さんなどはどうするんですか?
場を盛り下げるような人がいれば受け流したり他のお客さんに相手を変えますね。全体として盛り上がることを追求していきます。もちろん気分は悪くしないように。
マジシャンになれるかどうかは
行動できるかできないか。
ーーインタビューしている僕がマジシャンになりたくなってきてしまいました。今からでもマジシャンってなれるんですか?
もちろんです。
すぐにというのは難しいかもしれませんが僕が所属している「illusion」というマジシャンの事務所ではマジシャンスクールもやっているので2か月ちゃんと学んでいただければ現場には出られるようになると思います。
ーーこれからマジシャンになりたいって方にメッセージがあればお願いします。
マジックは人を楽しませる。それはもちろんですがそれだけではなく人とたくさん話す、人を知る機会が多いがゆえに邪魔してくるお客さんだったり、純粋に驚いてくれる人がいたり、そういう反応や表情とかで、じゃあ、次の展開はどうしようかなって、色々考えながらやらざるを得ないとなっていきます。
それが、社会に出て、営業として交渉する場面で、相手の反応を見て、上手く話したり、話の組み立て方、テンポ、トーンだったり、練習になるとおもうので将来にもつながってきます。
まだまだ、人の少ない仕事だからこそチャンスはたくさんあります。僕らも一緒に頑張ることのできる仲間を待っています。
一歩、踏み出し行動してみてください。
最後に
今回のインタビューを通し謎に包まれていたプロマジシャン、ひいては学生マジシャンについてご理解いただけたと思います。少しでも興味がある方、見学をしてみたい方、話を聞いてみたい方は下のリンクからご連絡ください。
今回ご紹介した「illusion」についてはこちらをご覧ください。